【2024年最新版】電気代が値上げ?その理由や費用を抑える対策を解説
知っ得豆知識
2024年になり、何か電気代が高くなったと感じることはありませんか。
実際のところ大手電力会社は軒並み電気料金の値上げを公表しており、私たちの電気の使用量に関わらず、電気代は上がっている傾向にあります。
物価が上昇している現代において、電気代も高騰してしまっては、より一層生活を圧迫してしまいます。
本記事では、電気代が値上げされている理由と電気代を抑える簡単な節電方法についてご紹介していきます。
電気代が値上げされる理由とは?
電気代が値上げされてる理由として考えられるのは、以下の理由です。
- 国内の電力供給量不足
- 燃料価格の高騰
- 政府による補助の終了
- 再生可能エネルギー発電促進賦課金の値上げ
それぞれの理由を知ることで、電力会社が単に利益を上げたいから値上げをしているのではなく、様々な要因があって値上げをしていることが分かると思います。
国内の電力の供給量が不足している
国内の電力供給量が不足していることによって、電力量が需要量に対して十分ではないことが理由として考えられます。
日本の電力の多くは火力発電によって生み出されており、2022年の国内の発電電力のうち、7割以上が化石燃料による火力発電から生み出されています。
世界的な脱炭素の動きから、日本政府は火力発電による発電量を低下させようと様々な取り組みを行っています。
しかし再生可能エネルギーなどの代替エネルギーの確保はいまだ十分ではなく、電気が十分に生み出されていないことが昨今の電気料金値上げに繋がっています。
燃料価格の高騰
日本の電力は化石燃料を用いた発電(火力発電)に大きく依存しており、特に天然ガスや石油の輸入に頼っています。
ですが1位のアメリカの次に天然ガスを生産しているロシアがウクライナとの戦争を始め、ロシアに対する禁輸措置などによってロシアから化石燃料を輸入できなくなったことで、燃料の価格は高騰してしまいました。
EIA(米エネルギー省エネルギー情報局)による天然ガスの予想価格推移によると、2050年には今の2倍から3倍程度まで値上がりするという予想になっています。
そのため今後も燃料価格の高騰による電力価格の高騰は、しばらく続いていく可能性が高いです。
政府の補助の終了
また、政府による電気料金を補助する対策が終了したことも、電気料金が高騰した理由として考えられます。
その終了した対策というのが、「電気・ガス価格激変緩和対策」です。
これは、エネルギー価格の高騰によって厳しい状況におかれている家庭や企業の負担を低減するために、2023年1月から料金の値引きが行われました。
この対策が2024年5月に終了し、6月分から値引きが行われないため、6月分の支払いがある7月から値上がりしてしまっているのです。
しかし新たに電気料金に対する国の支援も設けられており、電気料金に対する国の値引きは引き続き行われる見込みです。
支援の内容については後ほど解説していきます。
基本料金に上乗せされる金額の存在
実は支払う電気料金には、基本料金や電力量料金の他に、「再生可能エネルギー発電促進賦課金」(略して「再エネ賦課金」)と呼ばれるお金を支払っています。
この再エネ賦課金とは、再生可能エネルギーを普及させるために、電力会社が企業や個人から再生可能エネルギーを買い取る費用を、利用者に負担してもらっているお金です。
これは、電力会社が儲けているのではなく、再生可能エネルギーを広く普及させるために、再エネ賦課金として預かったお金を国が指定する機関に納めています。
再エネ賦課金の金額は2024年5月から、使用電力1kWhあたり3.49円とされ、月に400kWh利用する家庭であれば、約1,400円を再エネ賦課金として支払っています。
迫る電気代圧迫。個人でできる対策をご紹介!
個人でできる対策として紹介するのは、以下の3つです。
- 毎日の節電
- 電力会社の見直し
- 太陽光発電や蓄電池の設置を検討
それぞれのメリットや内容について解説していきます。
毎日の節電
電気代を節約するためにまず一番に取り組むことは、節電です。
- 使わない部屋の電気は消す
- エアコンの温度は下げ過ぎず上げ過ぎず適度な温度に設定
- テレビを見ていないときは消す
- 冷蔵庫の開閉回数を減らす
毎日の意識で取り組むことのできる節電はとてもたくさんあります。
小さな工夫や積み重ねが電気料金削減に繋がります。
電力会社とプランの見直し
現在、電力会社は多く存在し、それぞれの家庭や家族に合ったプランも多数存在します。
日中によく家電などを使う方向けのプランや、日中は不在のことが多く夜間にたくさん電気を使用したい方に向けたプランなど、それぞれのライフスタイルに合ったプランなどがあります。
電力会社の見直しと生活に合ったプランの決定は、電気料金の根本的な削減に繋がります。
ぜひ一度見直してみてはいかがでしょうか。
太陽光発電や蓄電池の設置を検討
太陽光発電や蓄電池の設置も、電気料金削減にはおすすめです。
設置費用やメンテナンス費用などは掛かりますが、使用量を補う分を発電できれば、電力会社から電気を買う必要がなくなります。
また蓄電池を使って昼間に電力を溜めておき、夜間に使うこともでき、電気料金の削減に繋がります。
万が一発電した分が余ってしまった際は、FIT制度と言って電力会社が電気を買い取る制度もあるため、発電量によっては新たな収入源ともなります。
初期費用が高額なため初めにまとまった金額が必要ですが、経済面を支援する補助金制度も設けられています。
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今後の電気代価格の見通しは?
2024年の後半は値下がりする見込み
残りの2024年9月以降は、電気料金が値下がりする見込みとなっています。
それは国が新たに設けている「残暑乗り切り緊急支援」という支援により、8月から10月使用分の電気に対して支援が決まっているためです。
低圧の場合8月9月は1kWhあたり4円、10月は2.5円値引きされ、1カ月当たりの3人家族の平均的な電気使用量は386kWhのため、8月9月であれば約1,500円ほど安くなる計算です。
ただこの支援は11月の使用分に対しては支援が行われないため、12月の電気料金に関してはまだ予想ができません。
長期的には値上がっていく見込み
電気を生み出すために必要な天然ガスや石炭は長期的に価格が上昇していく見込みであり、燃料費高騰による電気料金の上昇が予想されます。
特に現在の日本は化石燃料を用いて発電する火力発電が大部分を占めており、このままの比率で行くとより一層電気料金の上昇が家計を圧迫することになると予想できます。
ただ日本でも再生可能エネルギーの普及を進めたりと、代替エネルギーの確保に対して様々な取り組みを行っています。
今後再生可能エネルギーなど他の発電方法の割合が増加していけば、電気料金の上昇は抑えられていくかもしれません。
おわりに
2024年に顕著になった電気料金の値上げ。
その理由は電力の供給量不足や燃料費の高騰、国による補助の終了、再エネ賦課金の値上げなど様々です。
これらの問題の解決は個人には難しく、電気料金の圧迫を抑えるためには個人で行える範囲での対策が必要になります。
ぜひ、今回ご紹介した対策を実践してみてください。
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