冬のSOS!給湯器及び給湯のための水道管が凍結した時に見る対応ガイド
知っ得豆知識
「給湯栓からお湯が出ない、水も出ない」
「リモコンでエラー表示が点滅し続けている」
「お風呂にお湯をはれない、追い焚きできない」
冬の寒さが厳しい日にこのようなトラブルに見舞われたら、給湯器内部や付随している配管内部で凍結が発生している可能性を疑ってください。
今回の記事では、緊急性を要する凍結トラブル時の対処方法からメンテナンス方法、ガス給湯器を導入するメリットなどを解説いたします。
給湯器や水道管が凍結した時の対処方法
お湯が出ない場合の対処方法は?
今現在、凍結トラブルの可能性に見舞われている場合、いつまでに復旧させたいかを考えましょう。
前提として、給湯器ないしは配管が凍結してしまった際は自然に氷が溶けるのを待って、再度使えるようにする方法が最も故障の危険性が無い安全な方法です。
とはいえ、水を使いたいタイミングは決まっているかと思いますから、自然解凍もそう待ってはいられません。まず出来うる緊急の対処方法を紹介します。
※画像引用:「RC-D101E|ノーリツ 給湯器 台所/浴室リモコンセット |エコジョーズ用」
台所やお風呂場にある上記画像のようなものが給湯器のリモコンです。まずはこれらの電源を切ってください。このとき、給湯器本体のプラグを直接抜かないように注意しましょう。対処方法を試した後に、給湯器が正常に作動するかを確認するために、プラグはそのままにしておいてください。
②利用する洗面所や台所の蛇口を「お湯の状態にして」開けておきましょう。
給湯器の凍結が解決した際、お湯がしっかりと出るかどうかを確認するために、蛇口はお湯が出る状態に切り替えておくとスムーズでしょう。
③給湯器のガス栓を閉めてから給水用の元栓を回しましょう。
ガス栓と給水用の元栓を間違えてしまう場合があるため、事前によく確認した後に作業を行ってください。 この場合、給水用の元栓が問題なく回って水が出れば良いのですが、「通常通り回るが水が出ない」「そもそも回らない」などのケースがあります。
給水用の元栓が回るが水が流れない場合
給水用の元栓が回るのに水が流れない場合は、水道菅内部の水が凍結してしまい水が流れなくなってしまっている可能性があります。
その場合は、水道管の外部にぬるま湯をかける方法をお勧めします。ぬるま湯をかけることで中の氷が溶けやすくなり、早く給湯器を利用することが出来る可能性があります。
<具体的な方法>
②凍っている部分にタオルを巻いて、そこにぬるま湯をかける。
③水が蛇口から流れてきたら、応急処置は完了。
※ここで注意して欲しいのは、熱いお湯をかけないということ。
熱いお湯をかけると給湯器や水道管の破損に繋がる可能性があります。35度から40度のお湯をゆっくりかけるようにしましょう。 また、ぬるま湯をかけた後は必ず水をふき取るようにしてください。ふき取ることを忘れると、かけたぬるま湯が冷えてしまい、再度凍結に繋がる可能性があります。
元栓が回らない場合
給水用の元栓が回らない場合は、給湯器の元栓が凍ってしまっているかもしれません。
<具体的な方法>
②元栓が回るようになったら蛇口を確認し、もし水が出ないようであれば、水道管内の解凍方法を試してみましょう。
③水が蛇口から流れてきたら、応急処置は完了。
それでも水が出ない場合は、専門の業者に相談をしましょう。業者を呼ぶ際はすぐに業者を決めるのではなく、複数の業者に電話などをして状況を伝えましょう。この際、どのくらいの時間で来てもらえるのか、いくらかかるのかを明確にすると安心ですね。
給湯器が凍結する原因は?
そもそも給湯器が凍る原因として考えられるのは、水の温度が氷点下4℃以下になってしまった場合です。
給湯器外部の気温が一定の温度まで下がり、その気温が継続的に伝わり続けることによって水道管内部の温度がどんどん低下していきます。やがて水道管の内部が凍結して水が通らなくなってしまいます。凍結してしまう気温の目安は氷点下4℃ですが、水は0度になると凍り始めるため、気温が0度以下と予報が出た時には凍結トラブルを見越してメンテナンスをしておくと良いでしょう。
冬の給湯器メンテナンスの方法
水を流し続けることによって、水道管内の水が凍ることを防止することができます。勢いは遅くても大丈夫ですが、凍ることを防ぐためには、水を出し続けることが好ましいです。 特に夜は気温が下がるため、就寝時に水を出しておくことで、翌日快適に利用することができます。
②水抜きをする
お湯を出しておく方法では不安な方は、「水抜き」をおすすめします。水抜きは給湯器内の水を全部出すため、凍る心配がいらなくなります。具体的に、給湯器の電源を切ってから(電源プラグは抜かない)、給湯器の給水元栓、ガス栓をしっかりと閉めておきます。キッチン、浴室、洗面所などのお湯の蛇口をすべて開放し給湯器の水抜き栓を開けます。この後、コンセントから給湯器の電源プラグを抜いておきましょう。
「水抜き」は、凍結防止策としては非常に有用ですが、手順に少し手間がかかるため面倒に感じるかもしれません。
しかし水道が使えなくなったり、配管が破損して修理費用がかさんでしまうことを考えると手間を惜しむべきではないでしょう。天気予報を見ながら懸念のありそうな日はなるべく対応できると良いですね。
③汚れをふき取る
これは冬季に限りませんが、定期的な掃除によって汚れを落とすことが重要です。給湯器はほとんど毎日利用しているため、思っている以上に汚れていることがあります。こまめに汚れを拭くことが、故障の防止や寿命の延長に繋がります。
メンテナンスはできることなら毎日行うことが望ましいです。ぜひ一度試してみてください。
凍結被害 における修理費用は?
給湯器や水道管凍結による修理に要する費用
給湯器の凍結による修理が必要になる可能性がある箇所は、
- 配管
- 熱交換器
- 電源基盤
給湯器の修理費用は修理箇所や業者によってもちろん異なりますが、おおよその目安は以下の通りです。修理を担当する業者によって出張費や施工費などが異なってくるため、複数の業者に見積もりをしてもらってから、金額や施行内容、時間などを考慮して依頼することが重要になります。
修理箇所 | 具体的な費用 |
配管 | 0.8万円から6万円 |
熱交換器 | 3万円から7万円 |
電源基盤 | 5万円から10万円 |
引用サイト:「リショップナビ 10th」より
給湯器の凍結による交換の際に必要な費用
故障や寿命により、給湯器が正常に作動しなくなった場合には、交換が必要となります。
交換の場合は給湯器本体の購入が必要になります。本体の価格は様々で、数万円から20万円を超える製品もあります。性能の有無や省エネ性能によって価格は前後するため、比較したうえで、決定することをおすすめします。
工事における設置の費用は業者によって差がありますが、相場として3万円から6万円程度と考えておきましょう。
購入する本体の価格と設置の工事費を足した額が、交換時に必要な費用になります。
ガス給湯器のメリットは?
ガス給湯器のメリットについて、電気を用いてお湯を作る「エコキュート」と比較していきます。
交換の頻度がエコキュートよりも少ない
水道管や給湯器が凍ってしまい、万が一対象方法が効果が無かったり、専門の方に相談しても解決できなかった場合には、交換が必要になります。
エコキュートは貯湯タンクとヒートポンプユニットの2台から構成され、どちらかが不具合や故障してしまった場合に交換が必要となるため、自然に交換回数が増えてしまいます。
その反面、ガス給湯器は1台のみの設置のため、交換のタイミングを2台で考える必要が無く分かりやすいことや、交換回数が相対的に低くなることが期待できます。
設置費用が安い
ガス給湯器は、他のタイプの給湯機に比べて設置費用が安いことがメリットとして挙げられます。エコキュートは、初期費用として30万円から70万円が費用の相場として挙げられます。一方ガス給湯器は本体が一つのため、単純に工事費用が安く済みます。ガス給湯器は10万円台で設置できるタイプも多いです。
給湯器の導入を検討してはいるが、まだ迷っているという方や、給湯器の導入に最近興味を持ったという方は、まずは初期費用が安いガス給湯器の導入から検討してみてはいかがでしょうか。
お湯切れの心配がない
ガス給湯器はお湯切れの心配がありません。
エコキュートの場合、一度水を貯湯槽に貯め、電気で温めた後に利用するため、お風呂などで一度に大量にお湯を使用した場合にはお湯切れが起こる可能性があります。
反対にガス給湯器は、貯湯槽に水を貯める必要が無く、水が流れている水道管をそのまま温めて利用します。そのため、一度に大量のお湯を利用した際でも、お湯切れの心配がありません。
おわりに
今回の記事では、冬場に給湯器や水道管が凍結した時の対処方法や、それを踏まえたガス給湯器を導入する利点などを紹介しました。
日常であまりお湯の重要性は意識しないかもしれませんが、急に使えないとなると意外にも不便なことが多いです。
今回の記事から凍結の解消や、給湯器の交換に備えたガス給湯器の導入を検討してみてはいかがでしょうか。
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