【SDGs】電気自動車で電力を自給自足!?「EV to Home」について解説
環境
SDGsで問題の1つとして取り上げられている気候変動問題。
クリーンな電気を使用することで、CO2を削減し地球温暖化の対策をしていくことが急務となっています。
その中でも、企業・一般家庭がCO2削減に取り組める方法の一つとして、電気自動車(EV)を利用した「EV to Home」「V2H」が注目されています。
今回は、SDGsにも取り組める「EV to Home」「V2H」について簡単に解説していきます。
「EV to Home」先駆けの自動車メーカーと車種についても記載していますので、情報収集や知識の一つとして参考にしていただけると幸いです。
世界規模で進む地球温暖化対策
地球温暖化対策は世界規模で進んでいます。その1つ、国際的な取組みである COP21(パリ協定)、事業運営を 100%再生可能エネルギーで調達することを目標に掲げる企業が加盟する RE100(Renewable Energy 100%)、石炭関連などの企業へのダイベストメント (投資撤退)を背景に、太陽光など再生可能エネルギーの拡大はより強く求められつつあります。日本でも2018年7月改定のエネルギー基本計画で、再生可能エネルギーを主力電源化することが初めて盛り込まれました。
「EV to Home」とは?
地球温暖化やSDGsへの関心が高まる中、最近改めて注目されてきているのが「EV to HOME」です。
「EV to Home」とは、電気自動車(EV)を家庭用蓄電池として活用し、昼間に太陽光による電力を EVに充電。太陽のない夜間にその電気を利用するという仕組み。電力使用をこの仕組みだけでまかなえれば、電気代を節約できる上に、電力需要のピーク時間帯を避けられますし(ピークシフトの緩和)、環境保全にも貢献できます。また、停電した場合でもEV に充電してある電気が利用できるので災害にも強く、災害の多い日本においては特に、ありがたい仕組みといえます。
電気自動車(EV)にためた電気を住宅でも使用できるシステムも徐々に広がっており、車から住宅へ・住宅から車へ双方に電力が使用できることをV2H(Vehicle to Home)と呼ばれています。
電力使用をこの仕組みだけでまかなえれば、電気代を節約できる上に、電力需要のピーク時間帯を避けられますし(ピークシフトの緩和)、環境保全にも貢献できるので、ありがたい仕組みといえます。
「EV to Home」が注目されている理由
「EV to Home」が注目されている理由を2つご紹介します。
環境に優しく地球温暖化対策になる
EV to Homeが注目されている理由の1つは、環境保全への貢献度が高い点です。
EV to HomeやV2Hを家庭で導入することで、電気自動車(EV)や充電可能なハイブリッド車(PHV)に、太陽光のクリーンな電気を充電し走行させることが可能となります。
近年、世界規模でSDGs 目標13の気候変動問題で、地球温暖化対策により再生可能エネルギーの活用が重要視されています。
また、日本でも2018年に改定されたエネルギー基本計画で、再生可能エネルギーを主力電源にすることが盛り込まれています。
EV to Homeなどで太陽光のクリーンな電気を利用することで、再生可能エネルギーを主な電力にすることができ、通常の自動車から排出させるCO2がも削減されるため、環境問題の改善につながります。
非常時の電力として使用できる
過去、日本にも大きな自然災害があり、電気が使えなくなったという話や手動で電力を発電していたという話を耳にします。
こういった自然災害の時にも、EVなどのバッテリーは大容量なので非常用の電力として活用できます。
車種にもよりますが、日産リーフなら約4日間、三菱自動車のアウトランダーなら約12日間、電力を供給することが可能です。
※引用元:日産 リーフ「LEAF」蓄電池利用
※引用元:三菱自動車 アウトランダー 蓄電・給電
「EV to Home」のパイオニア的存在『日産LEAF』
「EV to Home」の中でも電気自動車『日産LEAF』は、「EV to Home」のパイオニア的存在です。
『日産リーフ』が行なっている「EV to Home」は「LEAF to Home」と呼ばれ、その特徴は、「大容量のバッテリー」と「急速充電機能」です。
『日産リーフ』のバッテリーは24kWhと大容量なので、停電が発生しても一般家庭の約2日分の電力をまかなうことができます。
「LEAF to Home」の導入価格は標準的な設置工事費を含めて約33万円(消費税込・補助金制度が適用時。車両の費用は含まれない)。
『日産リーフ』と同じくらいの容量を持つ家庭用蓄電池を導入した場合は価格が1000万円を超えるともいわれていますので、コスト面でもメリットがります。
また、200 V普通充電の最大2倍のスピードで充電が可能。最短4時間でフル充電できます。
車両そのものがガソリンなどを使わないエコカーであるとともに、蓄電池機能が備わっているので、これからは、『日産LEAF』をはじめ、電気自動車が主流になるかもしれませんね。
おわりに
今回は「EV to Home」について解説してきました。
「EV to Home」は電気自動車(EV)を家庭用蓄電池として利用することです。また、電気を住宅でも使用できるシステムで、車から自宅・自宅から車をに電力を供給することをV2Hと呼びます。
V2Hを家庭で活用することにより、SDGsでも注目されている地球温暖化の問題となっているCO2削減につなげることができます。
家庭用蓄電池は費用が膨大にかかるので、購入することはなかなか勇気がいることですが、これを機に「EV to Home」や「V2H」、SDGsについて興味をもってみてはいかがでしょうか?