【SDGs】再生可能エネルギーの現状は?目標7「エネルギーをみんなに。そしてクリーンに」について考えよう
環境
最近、テレビやネットなどでよく耳にするSDGs。
SDGsを耳にしたことや何となくは知っているものの、17の目標については詳しく知らず、調べている方も多いのではないでしょうか?
そんな方のために、今回この記事ではSDGs 目標7「エネルギーをみんなに そしてクリーンに」について解説していきます。
初心者でも理解しやすいように“SDGsとは?”を始め、世界や日本の目標7の現状や私達にできる取り組みについても説明していますので、参考になれば幸いです。
話題のSDGsとは?
SDGsは「Sustainable Development Goals」の頭文字を合わせた用語で、「エスディジーズ」と読みます。日本語では「持続可能な開発目標」と訳されています。
2015年9月の国際サミットで「誰一人取り残さない」という宣誓のもと採択されました。
「地球環境の保護」「貧困を解消」し、全ての人が平和を得ることができる社会を目指すために、課題解決の緒として17の目標と169のターゲットが構成されています。
SDGs 目標7「エネルギーをみんなに そしてクリーンに」とは?
※画像引用: SDGsクラブ 7.エネルギーをみんなに。クリーンに|日本ユニセフ協会
SDGs 目標7は「エネルギーをみんなに そしてクリーンに」をキャッチコピーに、「全ての人々の安価かつ信頼できる持続可能な近代的エネルギーへのアクセスを確保する」がテーマになっています。
キャッチコピーやテーマだけ見ると、内容が難しそうな印象を受けると思います。
簡単にいうと、「世界中のすべての方が平等に安定してエネルギー(電気やガスなど)を使えるようにしましょうね」という意味が隠れています。
また、世界では7億8,900万人が電力を利用できておらず、薪や石炭・動物の糞なを燃やして生活している国や地域もあります。
薪や石炭、動物の糞などを燃やすことにより発生する煙が原因で空気が汚れ、人体に悪影響が及ぶ可能性があります。身体への悪影響などを回避・解消するために、目標7の達成が重要視されています。
SDGs 目標7のターゲット
目標7「エネルギーをみんなに そしてクリーンに」は、5つのターゲットから構成されています。ここでは、5つのターゲットについて具体的に解説していきます。
- 2030年までに、安価かつ信頼できる現代的エネルギーサービスへの普遍的アクセスを確保する。
- 2030年までに、世界のエネルギーミックスにおける再生可能エネルギーの割合を大幅に拡大させる。
- 2030年までに、世界全体のエネルギー効率の改善率を倍増させる。
- 2030年までに、再生可能エネルギー、エネルギー効率及び先進的かつ環境負荷の低い化石燃料技術などのクリーンエネルギーの研究及び技術へのアクセスを促進するための国際協力を強化し、エネルギー関連インフラとクリーンエネルギー技術への投資を促進する。
- 2030年までに、各々の支援プログラムに沿って開発途上国、特に後発開発途上国及び小島嶼開発途上国、内陸開発途上国のすべての人々に現代的で持続可能なエネルギーサービスを供給できるよう、インフラ拡大と技術向上を行う。
引用元:日本ユニセフ協会 SDGsクラブ 7.エネルギーをみんなに。クリーンに
【世界の現状】再生可能エネルギーの使用率は17.5%しかない
画像引用:SDGs報告 2019|国連広報センター
国連の発表によると、2020年の時点で世界で電力を使えない人は7億8900万人と言われています。
また、世界で使われているエネルギーのうち、再生可能エネルギー(太陽光や風力など、なくならない自然の力)を使って作られたものは、全体の17.5%ほどしかありません。
そして、クリーンなエネルギーが供給される機会がまだまだ多くないことで、子どもや女性の健康に影響しています。
日本の再生可能エネルギーの現状と今後
日本の再生可能エネルギーの現状と今後の施策について解説していきます。
【日本の現状】再生可能エネルギーの事業支援を開始
現在日本では、資源エネルギー庁や経済産業庁が再生可能エネルギーの導入を検討している企業や自治体に事業支援を行っています。
「再エネガイドブック」というサイトも立ち上がっており、サイト内で下記内容を調査したり、サービスを受けることが可能です。
- 国や自治体の支援施策検索
- 再エネ(再生可能エネルギー)事業の進め方
- 再生可能エネルギー事業支援ガイドブック
- 各質問・相談の受付 など
受付・支援サービスは無料で提供しているため、再生可能エネルギー事業を行う際の強い味方になってくれます。
「過去の事例集」「Q&A」なども掲載されているため、まずは情報収集がしたいという企業にもおすすめです。
【日本の今後】福島県に再生可能エネルギーのみで賄う工業団地を整備中
資源エネルギー庁(経済産業省)や福島県などは、すべての電力を再生可能エネルギーで賄う工業団地を福島県内に複数整備する計画を発表しています。
東日本大震災からの復興を後押しするため2016年に策定した「福島新エネ社会構想」を改定し、2050年の脱炭素社会実現に向けた取り組みも追加し協議しているそうです。
2024年度ごろまでに計約36万キロワットの風力発電を県内に導入し、現状の3倍とする目標を掲げるなど、再生可能エネルギーを一層促進するとのことでした。
再生可能エネルギーは、文字通り、何度でも使えるエネルギー。エネルギーに乏しい日本でも問題なく活用できるのです。
この工業団地は、まだ計画段階で、正式に地域や時期が発表されていませんが、この団地が完成すると、日本の再生可能エネルギー事業はより発展していくと思われます。
目標7「エネルギーをみんなに そしてクリーンに」を実現するために私たちにできること
世界中で目標7を実現するために、様々な取り組みが開始されています。しかし、国や企業・自治体に任せるだけでなく、私たちも”節電”をすることで目標7の達成に貢献することができます。
- 電気をこまめに消す
- エアコンの設定温度を極端に上げ下げしない
- 使用しない電化製品のコンセントを抜く
- エコ機能(節電、省エネ機能など)がついた家電で消費電力を抑える
日常生活の中で少し意識することで、SDGsの活動に貢献することができ未来のエネルギーを守ることにもつながります。
まとめ
今回はSDGs 目標7「エネルギーをみんなに。そしてクリーンに」について解説していきました。
再生可能エネルギーといわれると難しい印象を持つ方も多いと思いますが、小さなことでもできることをコツコツ始めてみましょう。
再生可能エネルギーの理解を深めたり、日常生活で”節電”を心がけるだけでも、未来をつくる活動に貢献できます。
この機会に目標7を達成するために、私たちに何ができるのか意識して考えてみると新しい発見があるかもしれません。